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「ジャパンバッチフォーラム(JBF)」は、(独)日本学術振興会 プロセスシステム工学(PSE)第143委員会の常設分科会として、日本唯一の、バッチ製造プロセスの課題解決に特化した活動を行っておりました。 これまで経験、試行錯誤、匠の技により生産されていた多品種−小ロット生産のバッチプロセスを合理的に運転するための研究・普及活動を行っており、各種国際規格団体(IEC, ISA, WBF, EBF, FDA など関連するバッチプロセス及び MES の規格グループ)と連携し活動を行っておりました。 専門家のスキルアップと意見交換の場を提供しており、年4回の全体研究会(講演会)、複数のワークグループがそれぞれ2ヶ月1回程度、特定課題を研究するため活動しておりました。
PSE143委員会は、WS17(1995-97), WS20(1997-1999)を通じ4年にわたる活動の成果を踏まえ、継続的に掘り下げ実行できる体制を作るため、2000 年から常設分科会としてJBFを新たに立ち上げ2011年3月まで活動を行っておりました。
バッチプロセスは化学、医薬、食品産業など幅広い産業で主要な生産プロセスであり、処方の記述、操作手順の記述、制御手順の記述などについて標準化が世界的に進んでおり、この標準化の動きに対応して日本の、製造企業、エンジニアリング企業、システムベンダーの技術者と、大学などの研究機関の研究者が集まり、バッチプロセスに関する研究や標準化の国際的な動向の調査、バッチプロセスの設計・管理・制御・運転に関する課題の抽出と解決策の検討を行っていました。バッチ規格(JIS C 1807:2002)は成果の一つです。
バッチプロセスは、処方の変更が頻繁に行われることが多い上、新しい処方に基づくプラントの改造や生産計画の変更も頻繁です。このため、各製造業ではバッチプロセスの設計・管理・制御・運転に関する多くの工夫をしていますが、経営者、エンジニアリング企業、システムベンダーなどの企業や、企業内での研究開発部署、エンジニアリング部署、運転部署、製造管理部署、保全部署での情報交換ミス・誤解も少なくありません。 また、バッチプロセスの設計・管理・制御・運転に関する知識・技術・ノウハウの蓄積や体系化も不十分で、バッチプラント制御のマーケットでは、相変わらず互換性のない一品生産のアプリケーションソフトによるプロセスが幅を利かせており、オープン仕様や製造システムと管理システムのリアルタイム連携できるシステムの普及速度は遅々としております。 現在の厳しい経済環境と、信頼性、安全に関するマーケットからの厳しい要求は、製造業業経営者にトレーサビリティ管理、設備最適運転管理、品質保証システム、調達管理システムなど製造を取り巻く機能と連携して、全体最適されたるシステムを強く要求しております。 バッチを取り巻く環境は、ISO9000 準拠の製造のみならず、製品そのものの信頼性、安全性を保証するトレーサビリティや FDA による電子認証システムなどの大きな変化に対応し、個別最適から経営管理システムを統合した全体最適運転システムに進む必要があります。
一方、インフラとしてのソフトウェア、コンピュータ、通信機能の向上は、オープンでリアルタイム情報管理できる仕組みによるバッチプロセス制御システムの実現を可能にしてきております。XMLベースによる、データ交換の仕組みもWBFから公開されています。
2009/1/22現在